教育費の心配がない、子どものいない家庭。
大きな出費が想像できず、お金の話は不要だと思っておられる方が多いと感じています。
今回は、 「それでいいの?」と不安になった方から寄せられた声をお届けします。
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50歳からのくらし(医・職・住)と資産を守る つじもとFP事務所です。
自分の未来は自分で守る時代。
人生100年時代を心豊かにくらすために役立つ情報をお届けします。
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【回答】話す・話さないは、老後破綻へのわかれ道です
個別相談を受ける中で、夫婦やご家族でお金の話をしている家庭は ほとんどありません。
じゃあ、話をしないままでいいのかというと・・・
答えは、NO!です。
1. 家族でお金の話をしている
2. お金を使う理由が明確
たったこれだけのことが、老後の暮らしに大きな差を生みます
1. 家族でお金の話をしている
家計相談に来られるパターンは、大きく分けて3通りあります。
① 夫婦ふたりで一緒に来られて話に参加
② 夫婦のどちらか一方が話している
③ おひとりで来られる(既婚・シングル)
① 夫婦ふたりで一緒に来られて話に参加
おふたりの意向を確認しながら現在と将来の家計を見ていけます。
もともとよく話をしているご夫婦が多いので、とってもスムーズ
それでも、お互いにクチにしていなかった思いもあり、
第3者が入ることで、より一層話しやすく、目指す老後のイメージが深まるようです。
【相談者の声】
・ふたりの方向性が一緒でホッとしました。
・もっと知りたいことや考えねばならないことが見えてきた。
② 夫婦のどちらか一方が話している
生活にゆとりがないのは、夫の稼ぎや妻のお金の管理が悪い!
と 思っている。 ことが多い・・・
そのため、自分の生活態度は変えず、相方に見直しを希望されます。
女性) 飲み代やゴルフ代を減らしてほしい
男性) 友だちとのランチ代や化粧品にお金をかけすぎ
どちらかが話しをしているときは、もうひとりは黙ったまんま。
どこまでいっても平行線です。
最初から最後まで、ひとりだけ話していることもあります。
お互いの意見は、違って当たり前
お金のことの前に、 向きあって話せるよう関係修復が必要ですね。
どんな未来を描いているのか、
おひとりずつ聞いていきながら 距離を縮める方法を模索していきます。
どうしても歩み寄れない場合は、そこから離れることもありでしょう。
【相談者の声】
・久しぶりに夫(妻)とキチンと話しました。
・財布が別なので、家にいくらお金があるかわかって良かったです。
・3人だったので、少し冷静に話せました。
・ひとりで生きていけるチカラをつけます。
③ おひとりで来られる
ご家族やご夫婦一緒ではなく、おひとりで相談に来られるケースです。
「本当は一緒に来てほしかったのに」と、ひとりで来たことを嘆く人も。
・自分ひとりで決められること
・ひとりでは決められないこと
*将来への希望や親の家をどうするかなど、配偶者や親・兄弟の意向
いくつかのパターンを想定して、日ごろの想いも聞いていきます。
【相談者の声】
・親や兄弟とお金の話をする覚悟ができた。
・お金の管理は、自分のことだけ考えるのではないと気づきました。
・いただいたライフプラン表を夫に見せて、一緒に考えてもらいます。
お互いの意見は、違って当たり前。
妥協点を見つけたり、折り合いをつけたり、一緒に考えることが大切です。
これからも手を繋いで歩くのか、それぞれ自分のペースで歩くのかは自由。
家族一緒に話すことができれば、目指す方向が見えてきます。
2. お金を使う理由が明確
先を見通して行動する人は、お金の使い道が明確です。
あまり迷わないし、違うと思った時の修正が早い。
一方、
「今」 に集中している人は、少し先の未来さえ見ていないことも。
このため、余計な支出が増える傾向にあります。
たとえば、 2年前に買った家を手放すか悩んでいたご夫婦
Q、転勤族の主人が、また転勤に
単身赴任すると二重生活になるから家計が大変だし、
ついていくなら、この家売ったほうがいいですか?
A. どちらもメリット、デメリットがあります。
・売らずにそのままの場合
【メリット】
賃貸に出すことで、家賃収入を得られるかも。 戻る場所がある安心感も得られます。
【デメリット】
・負担が2倍に
住宅ローンを払いながら、転勤先の家賃も負担することに。
・住宅ローン控除が使えなくなります
*マイホームをローンで購入した場合に、一定の割合に相当する金額が所得税から控除できる制度
*居住している場合にのみ利用できる控除です
・売却する場合
【メリット】
・残した家の手入れや固定資産税の支払いをしなくて済みます
【デメリット】
・売却代金よりローン残高が多いと、家賃とローンの二重負担となる
・持っていけない家具や荷物の処分・売却できない場合は、引き取り手数料がかかることも。
豊かな老後を過ごすには
① 家族が、未来のことを一緒に話し合う
② そのためにどう稼ぎ、どう使うか決める
③ ときどき修正する
繰り返し、繰り返し①~③をやってみる。
すると・・・
少しずつでも、未来が変わってくることを実感できるようになってきます。
老後の安心は、今からできる工夫から!
疑問に思った時が始め時です。
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お金の知識を得ることは、人生を豊かにします。
皆さまのお役にたちましたら幸いです。
つじもとFP事務所 辻本由香
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